地域周産期母子医療センターは、産科と新生児医療を担当する設備等を備え、周産期(妊娠中期から出産後数日)に係る比較的高度な医療行為を行うことができる医療施設です。地域周産期医療関連施設等からの救急搬送や総合周産期母子医療センターからの戻り搬送を受け入れるなど、総合周産期母子医療センターやその他の地域周産期医療関連施設等との連携を図っています。
徳島市民病院の産科は、昭和3年の市立実費診療所の時代から現在まで、徳島の周産期医療の中心的役割を果たしています。
当院はNICU6床、GCU11床を有し、NICUでの対応を必要とする県下の低出生体重児の分娩、新生児医療に対応しており、内科・外科との連携も緊密で、母体合併症や早産未熟児などへの対応を病院一丸となって周産期の診療を実施しています。
このことが認められ、平成22年2月に「産科医療功労者厚生大臣表彰」を受けることができました。この賞は多年にわたり地域のお産を支え、産科医療の推進に貢献してきた個人、団体および医療機関を対象として、知事からの推薦に基づき厚生労働大臣が表彰するもので、創設初年度に当院が受けることとなりました。
さらに、平成23年4月から地域周産期母子医療センターに位置づけられています。
周産期医療(母体・胎児)を中心に、専門性の高い医療提供を目指しています。
徳島市民病院は何十年ものあいだ、徳島県の周産期医療の要としてがんばってきています。
これからも安全かつ快適な妊娠・分娩・新生児医療を展開していきます。
患者さまとのコミュニケーションを大切にして納得のいく医療を受けてもらえるよう心がけています。
患者さんに寄り添った医療を心がけて、診療にあたりたいと思います。
2001年以降の手術実績、頸癌:190件、卵巣癌:242件、体癌:382件、レーザー蒸散:517件、円錐切除:299件、その他:1246件、腹腔鏡下手術:410件
新生児から思春期まで幅広い年齢層の疾患に対して診療を行っています。
専門外来では脳波検査、頭部MRI検査を行い、てんかんなどを中心とした痙攣性疾患の診断、治療に携わっています。
また、最近では長引く頭痛、腹痛、食欲低下、倦怠感などを主訴に受診される子供が増えており、慢性化した症状に対しての精査、診断も行っています。
徳島大学病院より異動となりました。主に小児神経学と小児遺伝学を専門としております。ご家族と一緒に子どもたちが健やかに成長していくお手伝いができればと思っています。
新生児やNICUを卒業されたお子さんを中心に、小児科一般の診療を行います。患者さんやご家族に寄り添った丁寧な診療を心がけます。
当産婦人科には周産期医療専門医がおり、合併症などのリスクのある妊娠を厳重管理しています。
また、未熟児など出生後すぐに治療が必要な赤ちゃんが生まれる時は、小児科医師立会いの下にお産を行い、赤ちゃんは出生後すぐにNICUに搬入し、厳重かつ的確な観察、処置を行っています。当産婦人科は婦人科手術も数多く行っていますので、子宮筋腫や卵巣のう腫などを合併した妊娠にも対応しています。
当産婦人科では、出産後の母子関係の良好な確立を目指すために、患者さんの状態にあわせて母児同室を推進しています。
新生児の急変に備えて呼吸モニターを備えるとともに、防犯のため全ての児に持ち去り防止モニターを装着することにしています。
産婦人科病棟には、通常分娩室が2室とLDR(陣痛分娩室)が1室あり、患者さんの要望に応じて選択できます。また個室も多数完備しています。
当産婦人科では、分娩を取り扱わない他の産科医院とのセミオープンシステムを結んでおり、妊婦健診は最寄りの産科医院で行い、分娩を当産婦人科が担当するこのシステムを利用される患者さんが多くおられます。
若い方ががんに罹患した場合、子供を持つということを諦めないでがんを治療することを行っています。
初期であれば子宮・卵巣を温存することが可能ですし、無理な場合は卵子や受精卵を凍結保存することもできます。(婦人科外来内毎週月・水・金)
2019年より開設し、妊婦健康診査、母乳外来、育児相談、周産期のメンタルヘルスケアに取り組んでいます
徳島市民病院は、昭和40年代から高度な新生児医療を行うNICU(新生児集中治療室)を保有しており、安心安全なお産のできる施設であることが特長です。
当院の産科はこのNICUを背景にして、徳島全県下の産科施設からの緊急性のある妊婦搬送や、ハイリスク紹介などを受け入れ続けています。
また、通常のお産でも緊急の場合はNICUで対応し、大切な赤ちゃんをお守りしています。少子化により妊娠・分娩に対する医学的要求が高度になった現在においても、その要求に十分こたえられる施設であると自負しています。
安心・安全で母子に優しい分娩を支援します。
産科病棟には20人余の助産師を配置し、24時間対応しています。また、お産は医師と助産師が協働して行っています。立会い分娩も可能です。
分娩期には全例、胎児監視装置により胎児の状態を観察し、不測の事態には速やかに対応しています。超緊急(グレードA)帝王切開にも、すべての関連スタッフが対応できる体制をとっています。
また、24時間産婦人科医師が常在しています。NICUと連携を図り、リスクの高い妊産婦の緊急母体搬送を受け入れています。母子にとって、より安全な周産期医療を提供しています。妊産婦のニーズにあったお産と快適な入院生活を提供できるよう、スタッフ一同努力しています。